近年、スピリチュアルや仏教など、世界の至るところで、この世界にカルマが存在するという考え方があります。
善い行いをすれば善いカルマが生まれ、悪い行いをすれば悪いカルマが生まれるという考え方は、古くからも存在しています。
しかし、カルマとは一体何なのか、そして私たちの日常や人生にどのように関わってくるのでしょうか?
カルマとは?
カルマとは、何百年も昔から存在している考え方で、ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教などの宗教と関係が深いです。
"カルマ"という言葉はサンスクリット語から来ており、「行動」または「行為」という意味があります。
要するに、カルマとはすべての行動とその結果を支配する因果の法則のことです。
カルマの概念によれば、私たちが人生で取るすべての行動には、それに対応する結果があります。
良い行動は良い結果をもたらし、悪い行動は悪い結果をもたらします。
カルマは、この因果関係を支配するメカニズムです。
また、カルマは、しばしば"サイクル"とか"循環"としても説明されます。
つまり、私たちが今生きているこの「今生」での行動が、次の生まれ変わりでの運命を決定すると信じられています。
このサイクルは、悟りを得たり解放された状態に達するまで続くとされています。
そのため、カルマの概念は輪廻転生の概念とも密接に関連しています。
カルマの仕組み
カルマの仕組みは複雑で、いろいろな解釈があります。
しかし、その根本には原因と結果の原理があります。
私たちがするすべての行動は、その性質によってポジティブ、またはネガティブなカルマを残します。
これらは私たちの意識(または、魂、時空、アカシックレコードなど)に蓄積され、将来の出来事や経験を決定します。
カルマはこうした個人的なレベルだけではなく、集合的なレベルの両方でも働きます。
個人のカルマは、自分自身の行動、思考、意図によって決定されます。
一方、集合的なカルマは社会全体の行動によって決定されます。
例えば、あるAという国が、隣国のB国に戦争を仕掛けたとします。
A国にとっては「加害者的」なカルマが、そこに住む人の集団的なカルマとなります。
B国にとっては「被害者的」なカルマが、同じように集団的なカルマとなります。
暴力は暴力で返す、というネガティブな循環を生み出すことにもなります。
これは今、この世界のどこかで起こっていることでもあります。
つまり、私たちはすべてつながっていて、私たち自身だけでなく、自分が所属する集団としても、他人や他の集団に影響を与えるのです。
このように私たちは、個人的な視点でカルマを捉えるのではなく、視点を世界まで広げて、自分の行動を考える必要があるのです。
カルマの人生における役割
カルマは、私たちの人生において重要な役割を果たしています。
自分自身の行動に責任があること、私たちが取るすべての行動には、結果があることを教えてくれます。
それは先ほどお伝えした通り、個人のことだけではなく、視点を広げて、世界中の人にも影響を与える可能性がある、との気づきが大切です。
つまり
他の人や周りの世界にも影響を与えることを教えてくれます。
これは、私たちは自分自身だけではなく、
他の人や周りの世界にとっても良い生活を送るように努める必要があることを意味します。
そのため、私たちは常に自分の思考、意図、行動に注意を払う必要があるのです。
もちろん、全ての人生で起きる出来事を、カルマをもってコントロールすることはできないでしょう。
それは、個人的なカルマだけではなく、社会的なカルマもあるからです。
ですが、いずれにしても、どんな苦境が人生に訪れようと、「これは何か意味があるのだ」とそこに「意味」を見出すことで
ネガティブなカルマに執着することを手放し、平静さを持って、人生に対処できるようになるのです。
最終的に、どんなカルマを背負ったとしても、そこから意味を見出すことで、ポジティブなカルマへ転じることができるのです。
そして、私たちにはその力が一人ひとりにあるのです。
下記のことわざの意味を今一度、噛み締めてみましょう。
大切なことわざ
禍を転じて福と為す
Out of evil comes good
(悪いものから良いものが生まれる)
カルマを日常や人生に活用する
カルマの概念は、このように哲学的な考え方だけではありません。
それは私たちの生活を改善するために使える実践的な道具です。
カルマの原理を理解することで、ポジティブな結果につながる意識的な選択をすることができます。
カルマを生活に取り入れる最初のステップは、自分の考えや意図、感情、そして行動により注意深くなることです。
- なぜ、今嬉しさを感じているのか?
- なぜ、今苦しさや辛さを感じているのか?
- なぜ、自分はこのことをしているのか?
このように、今の自分の考えや感情、行動を振り返り、自動的にしていることに中断を入れるのです。
なぜなら、私たちがしていることのほとんどは、90%以上の潜在意識で自動的に生きているからです。
この潜在意識は、あなたが寝ている時も、ぼーっとしている時も、忙しくしている時も、心臓を動かしてくれたり、呼吸をしてくれたりする働きがあります。
私たちは、この潜在意識のおかげで生きていけるのですが、それがカルマを作る原因にもなるのです。
例えば
- 人から〇〇されると、その人に意地悪してしまう
- この状況の時は、いつもイライラしてします
など、ほとんど自動的に考え感じて、行動してしまうのです。
そこに「中断を入れる」ということを行うことで、
私たちは、他者とのすべてのやり取りで親切さ、思いやり、そして知恵をもって行動するようになるのです。
こうしていくことで、自分自身の行動とその結果について責任を持つ意思ができるようになります。
人生を広い視点で捉えることができ、今の自分からより飛躍していく助けになるのです。
おわりに
カルマの原則を深く理解することで、私たちはより充実した目的のある人生を生きることができます。
それは私たち自身だけでなく、周りの世界にとっても良い人生です。
カルマの概念は、私たちはみんな繋がっているということを思い出させてくれます。
私たちがとるあらゆる行動には、世界を変える力があることを教えてくれます。
そうすることで、私たちはポジティブな変化を起こし、豊かな人生を送ることができるのです。
より広い視点で世界や人生を見つめていくために、私たち一人ひとりが、その「終わり」を意識することも大切になります。
そのことについてまとめた記事がありますので、こちらも是非参考にしてみてください。
あわせて読みたい記事
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。