私たちは幼い頃から、自分の成果を他人と比較するように教えられがちです。
この競争という考え方は、仕事においても同じで、ライバル心を燃やし、他人を出し抜こうとすることは、成功するために必要なこととみなされがちです。
しかし、競争が素晴らしい結果を生むことは間違いありませんが、その度が過ぎると、ストレスや疲労、突然の病気や不幸の原因になることもあります。
この記事では、競争が人生に与える影響、過度の競争のネガティブな面をお伝えしていきます。
そして何より、競争のない人生を楽しむ方法、余計なプライドや競争意識を手放すことで、自分の人生を生きることについてお伝えいたします。
競争が私たちの生活に与える影響
私たちは、幼い頃から、誰かと自分を比べることを意識させられます。
誰々ちゃんは足が速い、誰々くんは勉強が良くできる。
でも自分は足も遅いし、勉強もあまりできないから、頑張らなくてはいけない。
そのような競争を植え付ける価値観は、長い目で見ると私たちに有害な影響を及ぼします。
誰かが成功したら、その人が勝ったのだから自分には無理だと思い込んでしまい、精神的に一歩引いてしまうのです。
このような不健康な態度は、自信のなさやモチベーションの低下を招きます。
また、ストレスや疲労、うつ病など、精神的な問題も引き起こす可能性があります。
競争はこれだけはなく、職場や私生活でも不健康な環境を作り出す可能性があります。
研究によると、競争が重視されると、疲労、ストレス、燃え尽き症候群の割合が高くなることが分かっています。
また、仕事に対する満足度の低下にもつながる可能性があります。
このように、競争は成功のために必要であるという幻想を、私たちは信じ込まされているとも言えるでしょう。
ここで、誤解がないようにお伝えすると、そもそも、私たちは競争してきたからこそ、今まで何万年と生き残ってこれた種族です。
ですので、全部が全部、競争が悪いということではありません。
電気が24時間使えるのも、蛇口をひねれば水が出てくるのも、昔の偉人たちが、技術を発展させよう!社会をよくしよう!としたからです。
ですが、それは一昔前までです。
この日本に関しては、もう十分に頑張らなくても豊かな国になったのです。
だからこそ、なぜこれからは、過度な競争行動を避けるべきなのかを、次に詳しくお伝えいたします。
過度な競争のマイナス面を理解する
競争はしばしば、「他の人よりも自分が」という心理を生みだします。
特に自分が期待に応えられず、他の人が期待に応えたときに、妬みや恨みなどのネガティブな感情を抱かせることがあります。
これは、無価値感や自尊心の低下を招き、精神衛生上も有害です。
また、競争は、チームとして協力することよりも、個人の成果に焦点を当てるため、他人と協力する力を奪ってしまいます。
「世界は自分を害する」という不健全な思考にも囚われてしまい、その結果、不信感や反感を招き、同僚や友人と有意義な関係を築けなくなることもあります。
自分の思いや意見を本心から伝えることが怖くもなるため、社会的にも孤立しがちになります。
人間には3大欲求の「食欲」「睡眠欲」そして「集団欲」という欲求を持っています。
※「集団欲」ではなく「性欲」という考えもありますが、人と関わるという意味で、ここでは「集団欲」とします。
孤立することで、この「集団欲」が満たされなくなり、あまりにも大きいストレスがその人を襲います。
競争する意識が行き過ぎると、私たちは自分自身をより追い込んでしまうのです。
それでは、この競争する意識を手放していくには、どうしたらいいのでしょうか?
競争から解放された人生を楽しむには?
競争から解放された人生を楽しむには、大きく2つです。
ココがポイント
- 他人と自分との比較は、なんの意味もないということに意識を向けること
- 自分自身のやってきたこと、成果や成功に積極的にフォーカスすること
常に他者に負けないように努力するのではなく、自分自身がやってきたプロセスや成果を誇りに思い、ベストを尽くすことが大切なのです。
また、自分の内面的な対話と、自分への語りかけに注意するようにしましょう。
もし、他人の成功を羨ましく思ったり、憤慨したりしている自分に気づいたら、自分が達成したポジティブな事柄や誇りに思うことを振り返る時間を持ちましょう。
今までやってきたことや、持っているもの、着ているもの、この身体自体に意識を向けるのです。
誰かと比べてたら、顔も良くなかったり、体型もイマイチかもしれませんが、そんなの関係ないのです。
すでに私たちは満たされていますし、そもそも私たちはいつかは歳を取り、死を迎えます。
その時は、持っているお金も名声も、なんの意味ももたないということを、より理解するでしょう。
他人と自分を比べて時間を過ごすのは、最大の浪費になることを、覚えておきましょう。
最後に、これら2つのポイントを妨げる、余計なプライドについてお伝えいたします。
余計なプライドが眠っていないかを見つめる
余計なプライドとは、肩書きや年齢、やっている仕事、性別、性的嗜好、体の特徴など、本人には変えようのないことに、こだわることです。
こういったプライドを捨てることなしに、競争せずに真の成功を手に入れることはありません。
しばしば私たちの判断を鈍らせ、自分が他人より優れているように感じたり、自分の努力や成果をもっと認めてもらうべきだと思ったりするものです。
そのような優越感にしがみつくのではなく、自分自身に正直になり、誰もが成功する可能性があることを受け入れなければならないのです。
また逆に、変えようのない自分の特徴に失望して劣等感を感じ、行動しなくなることにも注意が必要です。
妬んだり、恨んだりするのではなく、むしろ他の人から学び、一緒に祝う機会を持つべきです。
もちろん、初めからうまくいくことは難しいかも知れません。
ですが、以前の「自分」と比べたら、少し気がつける「自分」になったのなら、大進化と言えるでしょう。
このように、もし比べるとしたら「前の自分」と比べることです。
あなたは着実に一歩一歩、進むことができるのです。
まとめ
競争は多くの点で有益ですが、過度の競争がもたらす負の側面も理解することが重要です。
競争がどのように私たちの人生に悪影響を及ぼすのか、そしてプライドや不健康な競争を手放す方法を理解することで、私たちは比較から解放されます。
そして、個々の成功のために努力することができるのです。
競争を手放し、ポジティブになることで、自分にも他人にも可能性が広がるのです。
また、過去の偉人の知恵を学ぶことも、競争意識を手放して、人生を楽に生きるための助けになります。
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