人生には、嬉しい時もあれば、辛く悲しい時もあります。
同じ経験をした人たちであっても、その後「トラウマ」になってしまう人もいる一方、全然普通に暮らす人もいます。
多かれ少なかれ、私たちはこうした「苦悩」を経験してきていて、一度そこに入ってしまうと、中々抜け出せないものです。
しかし実は、「苦悩」そのものは「幻」と言ったら、あなたはどう感じるでしょうか?
「何をあなたは言っているんだ?」
「実際に私は苦しくてしょうがないんだ!」
そうおっしゃる方もいるのも事実ですし、私自身も「苦悩」から中々抜け出せない一人でした。
今回の記事を読み進めていくことで、「苦悩」の正体が理解でき、いつでもそこから「抜け出すことができる」と光が見えてきます。
特に今、暗闇を感じて人生に絶望している方にとって、役立つこととなりますので、ぜひ、じっくり自分と向き合い読み進めてほしいと思います。
まずは、「苦悩」が存在している理由を言葉にして、理解していきましょう。
目次
「苦悩」が存在する理由
①現実を無視している
とある研究者は、セラピストと一緒に、人が「困難な状況」に対して、どういう反応をするのか?という研究を行いました。
困難な状況の一例として
・大きな事故
・命に関わる病気
・親しい人の死
などです。
人はこういったことが起きた時、「約15%」の人はセラピストや牧師、専門家など、誰かに助けを求める行動をしました。
一方、残りの「約85%」の人は、誰にも相談せず、家に帰ってただテレビを見て過ごしたと言います。
このように、困難な状況に遭った時、私たちはただ現実を見る子から逃げて、見ないようにしているのです。
そしてより一層現実が良くない状況に変わっていきます。
私たちは、本当に大変な状況の時こそ、今目の前に起きている「状況」を、全身で見て受け止める必要があるのです。
それは決してひとりで抱え込むことではなく、誰かに相談するという行動も含まれます。
②歪んだ認識を持っている
私たちは、多かれ少なかれ、世界を自分が見たいように見ているのです。
誰が見ても美しい人が、自分のことを世界で一番醜い人と思っていたり、自分は太っていると思い込んで、異常に痩せてしまう人などです。
一度その「枠」で世界を見ると、本当にそのように「見えてしまう」のです。
特に常識や価値観で自分を当てはめたり、人と比べることで、歪んだ認識が強化されていきます。
・時間を守れない自分は、なんてダメなやつなんだ
・あの人と比べて仕事ができない私は、ダメなやつだ
・上手くコミュニケーションできない自分は、ダメなやつだ
このように、どんどん自分にダメ出しをしていきます。
しかし、果たして本当にあなたは本当に、誰が見ても100%「ダメなやつ」なのでしょうか?
「はい、そうなんです」
と少しでも思える人こそ、歪んだ認識で世界を見てしまっているのです。
まずはそのことに気がつきましょう。
③より現実を無視するようになる
常識や価値観、人が決めた基準で世界を当てはめ続けると、どんどん現実を無視するようになっていきます。
とある研究で、拒食症の人を対象に、どう現実を認識するのか?という実験が行われました。
太っている体型、普通体型、痩せている体型、3枚の写真をその人たちに見せて、どれが一番自分の体型に近いのかを答えてもらいました。
そうすると、多くの患者さんは「太っている体型」の写真を指さしたとのことです。
この研究と同じように、「〇〇な人は良い人」「〇〇な人は悪い人」など、自分以外にも、人や状況を判断していないでしょうか?
もう一度、自分自身の世界に対する見方を「見直す時期」にきているのかも知れません。
私たちは世界を見たいように見ている
このように、私は一人ひとり違う現実を生きている、とも言えます。
あなたの「心」が映画の「映写機」だとして、現実は「スクリーン」に映し出された映像です。
そして映写機とスクリーンの間には「歪んだフィルター」が挟まっているのです。
メガネの度みたいに、ぼやーっとした映像を見せるかも知れないですし、真っ赤や真っ青な映像を見せるかも知れません。
この「フィルター」こそ「歪んだ思考」なのです。
・なんで世界は「真っ赤」なんだ!?
・なんで世界は「半分」隠れて見えなんだ!?
そう思って苦しんでいるのなら、この「歪んだフィルター」を外してもっと見やすくすればいいのです。
そうすれば、世界を「ありのまま」に見ることができて、「苦悩」から抜け出すことができるのです。
もちろん、「はいそうですか」と簡単にはいかないかも知れません。
なにせ、何十年もその「フィルター」がかかっているため、取り外すにもネジが歪んで錆びているかも知れないからです。
ですが、トライしていくうちに、徐々に外し方がわかってきます。
究極的に、外せた後は、もう一度それをつけることもできるのです。
これこそ、あなたが自由に人生を、世界を見つめることができるようになります。
それでは次に、そのステップをいくつかご紹介いたします。
苦悩から抜け出すステップ
①歪んだ思考パターンを壊す
あなたが今日からすることは、何か怒りや苦しさを感じたら、こう自分に問いかけることです。
「それは誰が見ても100%正しいことなのか?」
今この瞬間から、常識を疑いましょう、他人と比べるのを辞めましょう!
そして、今自分に起きていることを「言葉」にしてあげましょう。
とくに「感情」を言葉にすることで、心理学でいう「感情のラベリング」と言います。
何かストレスを感じた時に、言葉にせず溜め込むのではなく、「言葉に変換する」ことで、ストレスが和らぐというものです。
また、言葉にすることで、一旦「その感情」を観察する「隙間」が生まれます。
そうすると、感情に呑まれてコントロール不能の状態から、抜け出すことができます。
このようにしていくことで、「歪んで見ていた現実」が少しずつ「壊れて」きます。
本当の現実が自分の目の前に見えてくるのです。
②心へインプットする情報を変える
When we change the input into our minds,
we change the output into our lives.心へのインプットを変える時
人生へのアウトプットは変わるジグ・ジグソー(作家)
私たちは、自分たちが思っている以上に、周りからの影響を受けているのです。
朝起きてスマホをチェックするとき、暗いニュースを目にしてしまうことで、無意識に「暗いこと」に目を向ける「フィルター」が出来上がります。
そうすると、一日が「暗いこと」に見えてきてしまうのです。
ただ通勤電車で足を踏まれただけで、なんだか人生全部がダメなように感じてしまう人もいるのです。
ですので、今日からあなたがインプットする情報をしっかり選択する必要があります。
聞きたくもないニュースを見たり、人の愚痴を聞く必要はありません。
見るもの聞くもの触れるもののインプットが変われば、あなたの心も変化していきます。
特に、成功者やすでに豊かに暮らしている人の本や音声を聴くことで、あなたの古い思考フィルターも壊れていきます。
自分だけで変わろうとせず、周りのプラスのエネルギーも借りていきましょう。
③「今」に生きることを実践
私たちは過去にも、未来にも生きることはできません。
「そんなの当たり前じゃん!」
「何を今さらいっているんだ?」
そう思うのも無理はありません。
ですが、私たちは今に生きているようで「今」に生きていません。
なぜなら、思考は「過去」にいったり「未来」にいったり揺れ動いているからです。
その証拠に、この文章を読みながらも、あなたは「今日の夕食は何にしようかな?」と未来のことを考えたり、「あれ?猫のご飯あげたっけ?」と過去に戻ったりしているからです。
意外や意外。私たちはこうして、今に生きているようで、「さまよっている存在」なのです。
さまよっている間は、色々な歪んだ思考フィルターに捕まり、現実を冷静に見れなくなります。
ですので、今に生きることが大切です。
そこで手軽にこの瞬間からできるのは、あなたの「呼吸」に意識を向けてみましょう。
ただ、鼻から息が喉を通り、肺を満たしお腹が少し膨らむ。
そして、それなりに吸えたところで、今度は口からゆっくりと息が身体から抜けていく。
まるであなたの身体の中に風船が入っていて、それが膨らんだり萎んだりすることを「観察」するのです。
仏教の開祖、お釈迦様も、悟りを開く時には、呼吸に意識を向けることが大切と伝えています。
また、東西の色々な思想家なども、この「呼吸」に意識を向けることの大切さを伝えています。
これは「マインドフルネス瞑想」とも呼ばれています。
詳しくは、こちらの記事の一部でお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
↓↓↓
マインドフルネス瞑想の簡単なやり方
まずは、自分が思っている以上に「思考が揺れ動いている」と気がつきましょう。
それが出発点です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、「苦悩」が本当は存在しないと気がつくことをお伝えいたしました。
人生はときに自分が予想しなかったことが、起きるものです。
ですが、それに振り回されすぎず、対処していくことでより良い人生が待っています。
まるでコインの表裏のように、困難が起きたら同時に「解決策」も用意されているのです。
その「解決策」が見えるためにも、苦悩に呑まれずに、しっかり見つめることが大切です。
また、苦悩を感じる心のことを「エゴ」とも呼んだりします。
詳しくはこちらの記事で書きましたので、ぜひ参考にしてみてください。
↓↓↓
エゴに支配されず本来の自分を取り戻して生きる方法
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。